ドライバー選びで、大切なのはまず構えやすいヘッドを選ぶこと。アドレス時の印象は、スイングに大きな影響を与えます。例えばトゥ側が高いヘッドはつかまりやすいように感じ、そういうヘッドの場合ゴルファーは自然とボールを逃がすスイングになります。
しかし、そのヘッドが実際はボールがつかまらないヘッドだったら、ボールは右にしか出ていきません。
つまり、見た目とヘッド性能が合っていないと、まったく道具として機能しないし、スイングを崩す大きな原因になってしまいます。


 TMドライバーヘッドスペック
 
モデル名  
体積(cc)
重量(g)
慣性モーメント(g・cu)
表示ロフト(度)
実測ロフト(度)
ライ角(度)
フェイス角(度)
FP(mm)  
重心距離(mm)  
重心深度(mm)
重心高(mm)
有効打点距離(mm)
重心角(度)
特徴

  

 データは日本文化出版株式会社発行 ゴルフクラシック等より引用
 
 

ドライバーヘッドスペック一覧

体積
大型ヘッドは慣性モーメントがアップし、弾道が安定するメリットがある。一方で大型化に伴って重心距離が長くなる。重心距離はスイングに最も影響するスペックなので、その兼ね合いを見ながら体積を検討したい。
重量 ヘッド重量は190〜200gがボリュームゾーン。重いヘッドは重量効果が期待でき、エネルギー効果が期待でき、エネルギー伝達率がアップする。一方長尺クラブにするならヘッドを軽くしないと振り抜けない。すなわち自分のパワーとクラブの長さを考慮の上検討したい。
目安としては44インチ=200g、45インチ=195g、46インチ=190g程度
慣性モーメント 主に体積と重量で決まるスペックで、大きいほど弾道が安定する。(高慣性モーメント=ワイドスイートエリア)
ミートに不安のあるゴルファーに有効
ロフト 大きいほどボールのスピン量が増え、打ち出し角も高くなる。近年はヘッドの低重心化とボールのロースピン化により、ハイロフトで高打ち出し角を促し、ビッグキャリーを狙うという考え方が主流。
ライ角 大きいほどボールが捕まる。スライサーに有効。
フェイス角 大きいほど(プラスになるほど)ボールが捕まる。スライサーに有効。アドレス時の構えやすさやターゲットへの狙いやすさを左右するという面もある。
フェイスプログレッション
FP
大きいものはフェイド系、小さいものはドロー系が好み、また、前者はアッパーブロースイング、後者はダウンブロースイングとなりやすい。心理的部分を左右する要素が多い。
重心距離 ヘッドの返りやすさを左右するスペック長いものはヘッドが返りづらい反面、スイング軌道が安定し、ボールも上がる。またヘッドスピードアップの可能性も秘め、ローヘッドスピダーに好相性。短重心距離は操作性が高まるという側面がある。
重心深度 深いほどボールのスピン量が増える。ミートに不安のあるゴルファーに有効
重心高 バックスピン量を左右するスペック。重心が低い(有効打点距離が長い)ほど、バックスピン量は少なくなりやすく、飛距離重視なら低重心、コントロール性重視なら高重心がポイント。
前者は22mm以上、後者は19mm以下がある程度の目安。。
有効打点距離
(重心高2)
クラウン側から、フェース面上の重心までの長さ長いほど(低重心)ボールのスピン量が減る。(吹き上がらない)
重心角 ボールのつかまり具合を左右するスペック。(重心角大=つかまりやすい)。重心角は、フェイス角、重心距離重心深度と相関関係にあるスペックで、フェイス角は大きく、重心距離は短く、重心深度は深くなるほど重心角は大きくなる。。
 
 
 
 スペックデータ活用術
 最もスイングに影響を与えるのは
重心距離!!

 総体的に見れば、ハイヘッドスピーダーは短重心距離がローヘッドスピーダーは長重心距離が高相性! 一般男子の平均ヘッドスピードである38m/s程度で.40mm程度が目安となる。

 ドライバーチェンジは
重心距離をチェック!!
 重心距離の変更、長いものから短いものの変更は直になれてしまうが、短いものから長いものへの変更はなかなか違和感がぬぐいきれない。+3mm以内に抑えることが、スムーズにドライバーを変更できるこつ。

 スライスを矯正するには
ライ・フェイス・重心角をチェック!!
ボールのつかまりを左右するスペックと言えば、ライ・フェイス・重心角の3つ。アップライ (60度以上)フックフェース、重心角が大きいものはスライス抑制に効果を発揮する。フェイス角は見た目に影響するにで違和感を感じるなら、ライ・重心角を中心に選択しよう。

 とにかく飛ばしたいなら
有効打点距離をチェック!!
 飛距離を伸ばしたい=バックスピンの量(ロースピン化)が重要で、バックスピン量が多くなれば、どれだけボールに伝えようとも、吹き上がるばかりで飛距離は伸びない。そこで重要になるのが有効打点距離だ。

ほかの番手と異なりドライバーはティーアップして使用する。最もエネルギー効率がいいのはスイートスポットでのヒットだが、少しでも打点が下にずれれば、極端にバックスピン量が増えてしまう。有効打点距離の長いヘッド、すなわち低重心のヘッドはスイートスポットの上でヒットしやすい。スイートスポットの上でボールをとらえると、ギア効果が働きボールにはオーバースピン方向の力が加わり、結果バックスピンが減少する。

大型化が進んだ現在では有効打点距離が22mm以上が飛距離アップを目指す一つの目安になる。但しバックスピン量=コントロール性なので、余り極端な低重心モデルにはリスクが生じるということは忘れてならない。

また、ボールの低スピン化が進んでいる現在ではローへドスピーダーが低重心ヘッドを使用すると、あまりにスピンが少なくなりすぎ、ボールが上がりきらずに(ドロップ)、逆に飛距離をロスする危険性がある。一定の打ち出し角を確保するためにも、低重心ヘッドにはハイロフトの組み合わせを


 ボールが上がらないなら
重心深度をチェック!!
重心深度はフェイス面からヘッド内部にある重心までの深さを表すスペックで、この数値が大きくなればなるほど重心は深くなる。深重心のヘッドはインパクトの衝撃を受けてもヘッドが後方に押されにくいためインパクトロフトが安定しやすく、安定したバックスピンをもたらしてくれる。

その他にも、インパクトパワーが大きくなる長重心距離ヘッドや、バックスピン量を確保しやすい高重心ヘッドも効果的。